治療に期待をしない
治療を受けに行くのに「期待をしない」とはどういうことか?
もちろん治療家は、自信を持って治療にあたります。
なのに、なぜそんなことをいうのか?
実は、治療効果を期待することには問題があるのです。
以前、「病気やケガの意味を考えよう」のところでも書きましたが、患者さんも役割があるのです。それは、病気・ケガから何かを学ぶということです。
治療の結果というものは、必ずしも期待したとおりのものとは限らないのです。
治ることのみを期待していると、すぐに治らないことに焦りや苛立ちを感じてしまうものです。
症状のある部分への執着が、治癒力を妨げてしまいます。
治療を受ける際、患者さんのすることは、単に治療を受ければいいのです。
執着をなくすことで、受け入れる準備ができるのです。
鍼の刺激、お灸の温かさなど、ただ感じてみてください。
感覚を研ぎ澄ましていると、何かがやってきます。
その何かとは、人それぞれです。まったく思いがけないものかもしれません。
そこで得たものが、「気づき」となり、パワーアップできるのです。
ちょっと複雑な話になってしまいました。
にわかには信じがたいと思うような話ですが、これはとても大切なことで、是非みなさんに心掛けていただきたく思います。